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NIRAモノグラフシリーズ:わかる政策、知る課題

アジア域内標準化の経済効果

NIRAモノグラフシリーズNo.29 2009/10発行
畑佐伸英(NIRAリサーチフェロー)

本稿では非関税障壁の一つである、規格や技術規制をとりあげ、 それらがアジア域内でハーモナイゼーションされたときの経済効果を分析することにした。分析手法としては既存のGTAPモデルを用い、 静学と動学の両方からの政策シミュレーションを行った。静学分析では、アジア域内の規格や技術をハーモナイゼーションすることによって、 日本、韓国、中国、ASEANのGDPは、それぞれ、0.10%、0.33%、0.41%、0.26%増加するという推計結果が出された。 これは、金額にすると、日本では45億ドル(4,500億円)、アジア全体では148億ドルにものぼる額となる。動学分析によると、 できるだけ早期に標準化を進めることにより、アジアの各国にとってはより大きなマクロ経済的なメリットを享受することができる。 政策的な順序に関しては、特に日中韓3国については、対ASEANとよりも、 3国間で先にハーモナイゼーションを進める方が経済的利益が大きいことが明らかとなった。アジアでは、 いまだ先進国と発展途上国との格差が大きいことから、各国の産業構造を考慮した標準化政策のあり方も検討に値する。

目次
要旨
1.はじめに
(1)非関税障壁としての強制規格・技術規制
(2)規格化・標準化の目的とその経済的メリット
(3)標準化と貿易
(4)目的と構成
2.分析手法
(1)モデルとデータベース
(2)分析フレームワーク
(3)GTAPによる分析アプローチ
3.政策分析とシミュレーション結果
(1)静学分析
(2)動学分析
(3)まとめ
4.おわりに

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