『NIRA政策研究』 2005 Vol.18 No.5

特集●「多文化共生」のゆくえ

多様な隣人と共に働き、くらす社会への課題

[ 目 次 | 要 約 ]


特 集 紹 介

 1980年代半ばのバブル経済下での労働力不足、98年以降の少子高齢化問題などから、外国人労働者受け入れに関するさまざまな論議と提言がなされてきた。

 現在、在日外国人はすでに200万人を超え、生活基盤を日本に構築し定住化する外国人労働者も増加している。一方、外国人労働者の受け入れや基本的権利などに関する国の制度整備は先送りされ、現実に増加する外国人が抱える問題や地域社会の対応は、地方自治体や市民社会組織の活動にゆだねられてきた。地域社会では在住外国人の増加に伴い、1980年代の「地域国際化」から「内なる国際化」さらには「多文化共生」へと、取り組み姿勢を変化させてきており、政策や活動の使命・目的としての「多文化共生」という言葉が一般化してきた。

 しかし、地域の取り組みにもかかわらず、在日外国人のくらしを取り巻く状況は大きく進展しただろうか。地域の主要産業の下請け企業群に流動的な労働力として就業し、くらしにかかわるさまざまな問題を抱える人々として在日外国人がいる。地域の人々が「多様な隣人」と共にあるという実感を持ち得ていないのが実情ではないか。私たちが働き、くらす社会のあらゆる局面で「多様な隣人」と共にある実感を獲得するためには何が必要なのだろうか。

 これまでの外国人労働者問題、多文化共生社会を目指す議論を振り返りつつ今後の課題を探る。


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