『NIRA政策研究』 2005 Vol.18 No.6

特集● ソーシャルキャピタル

ガバナンスの基礎−つながるスキルをとりもどす

[目 次 | 要 約]


特 集 紹 介

 近代産業社会のエポックにある今、市場・政府の失敗を受けてパブリックガバナンスの再構築が求められると同時に、社会的セクターへの期待が高まっている。 これらのセクターでは、この10余年、公共の再構築、地域再生、官民協働などの議論において、分権、協働などの「理念」やNPM(新公共経営)に見られる新しいマネジメント「プロセス」「ツール」が繰り返し検討され、適用、実践されてきた。その中で、新しいガバナンス実現に向けて同じようなプロセスやツールを採用しても、それらが機能するコミュニティ・組織とそうでないものがあるのはなぜだろう。

 これらのマネジメント手法を生み出した企業経営の面から見ても、多くの企業において組織体としての再生、真のイノベーションを実現し得ていない。バブル崩壊以降のダウンサイジング・流動化戦略は、企業価値や収益の向上をもたらしたが、知識創造・価値創造の場としてのネットワーク組織への再編に成功した企業は多くない。

 新しいガバナンスの「共創」とそれに向けた「協働」にとって、仕組みだけでなく、連帯的民主主義やコモンズの再生への「共感」、あるいは地域の人々、社会や社会共通資本とのつながりの実感が必要なのではないか。

 近年登場してきたソーシャルキャピタル論は、こうした課題に一つの方向性を提示しているように思われる。本特集では、広範なセグメントのガバナンスに適用可能な、ソーシャルキャピタル・アプローチの可能性を探る。


NIRALogo
トップページ
 
[ 戻 る ]

Copyright (c) National Institute for Research Advancement (NIRA)
Copyright (c) 総合研究開発機構 (NIRA)