年金制度と個人のオーナーシップ

 本書は、総合研究開発機構(NIRA)で実施した「社会保障制度における個人のオーナーシップ強化に関する研究」の成果をとりまとめたものである。
 社会保障制度が「持続可能な」ためには、財政的に将来にわたって破綻しないのみならず、現在およびこれからの国民のニーズに合った制度であり、国民が制度を支える負担(保険料・税)について納得し、支持していることが求められる。年金制度については、2004年に将来保険料の水準の固定等を含む大胆な改革が行われたところであるが、保険料の高い未納率や非典型労働者の未加入による国民年金の空洞化等、制度の持続可能性について安心できる状況とは言い難い。本研究では、「国民一人ひとりの納得」につながる要素として、社会保障制度が自らの生活の安心・安定に深く関わっているものであるという、社会保障制度に対する「個人のオーナーシップ」の視点から、日本の公的年金制度の現状と課題の分析を行い、その強化方策を探った。
 本研究プロジェクトでは、オーナーシップについて狭い意味での私的財産としての所有権に限定せず、所有者意識や公的年金の制度設計や運用に被保険者が参加する権利、並びに制度全体に関する意識、すなわち「ガバナンス」を含めて議論を行った。メンバーの多彩なバックグラウンドを反映し、本研究会では、公的年金制度をめぐる問題につき多角的な観点からの議論を行い、それを踏まえて各章が執筆された。本報告書が、公的年金制度の持続可能性を向上させる改革への新たな議論の契機となることを期待している。

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