
トップ > 伊藤元重理事長の政策議論の場 > NIRA政策レビュー > 地域再生の鍵
| NIRA政策レビューNo.37 | 2009/4発行 | |
|---|---|---|
| 伊藤元重(NIRA理事長)、片山善博(慶應義塾大学教授)、林 宜嗣(関西学院大学教授)、比嘉正茂(大月市立大月短期大学助教 (前NIRAリサーチフェロー)) | ||
時代の変化に対応できない地域経済
日本経済は大きな転換期に来ている。戦後ずっと増え続けてきた人口も今後は急速に減り始める。
また少子高齢化で高齢者人口の割合が急増する。そして、グローバル化の中で日本の産業構造も大きく変化しつつある。
地方の経済にはこうした変化を先取りした面がある。残念ながら旧来のやり方ではこうした変化に対応できない。
それが地方経済の疲弊となって出ている。
地域が求める公共事業の拡大と地方交付税の増額は、こうした地方に一時的に雇用や所得をもたらすカンフル剤的な役割は果たすだろう。しかし、
そうしたカンフル剤を続けてきたため、地方の官依存体質が強まり、自ら経済を盛り上げていくという力がますます弱くなっている。
目先の問題に対症療法的に取り組むのではなく、地域経済の抜本的な改革に取り組む必要がある。それが地方分権であるが、
本号で専門家の方々が指摘しているように、地方の側にもいろいろ問題がありそうだ。2頁の片山氏の言葉を借りれば、地方には
「考える力と想像力が欠けている」となるし、5頁の林氏の言い方でいえば「地方の奮起」が求められるのだ。