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NIRA総研 第3回テレワークに関する就業者実態調査報告書

NIRA研究報告書 2021/02発行

■概要
 慶應義塾大学経済学部大久保敏弘研究室、(公財)NIRA総合研究開発機構では、「第3回テレワークに関する就業者実態調査」を実施した。本調査は、新型コロナウイルスの感染拡大による、全国の就業者の働き方、生活、意識の変化や、業務への影響等の実態を捉えることを目的に実施したものである。

明らかとなった点のうち、一部を挙げると以下のとおり。

  • 第1部のテレワークの利用率については、2020年12月時点の全国の就業者のテレワーク利用率は16%(東京圏 26%)となった。これは、前回調査の6月時点とほぼ同水準であり、緊急事態宣言前の3月時点に比べて、6%ポイント高くなっている。

  • テレワーク利用率は性別、就業形態などで大きく異なる。性別では、男性18%、女性12%、また、就業形態別でみると、「会社などの役員」 25%、「正規職員」 21%である一方、「非正規職員」は7%となった。また、通勤時間別にみると、通勤時間が長いほど、テレワーク利用率が高くなる傾向がみられた。

  • テレワークを利用している人の仕事効率については、2020年3月以降、通常通りの効率で仕事ができているという認識をもつ人が増加し、効率性が低下したという認識をもつ人が減少していることが確認された。

  • 新型コロナ下における企業行動として、オフィスの縮小、オフィスの移転・統合については、2020年12月時点で10%の企業が実施しており、実施予定も含めると18%になった。

  • 第2部では、新型コロナウイルスの感染拡大に際して、仕事や生活・意識の面で個人にどのような変化があったかを調べた。2020 年 6 月時点と比べて12月時点では、労働時間、所得や仕事の総量について、全体の20%前後の人が減少したと答えた。

  • メンタルヘルスは2020年3月以降、徐々に改善しているが、新型コロナウイルス感染拡大前と比較すると、依然として悪い。12月時点のメンタルヘルスは、男女ともに、50代以上よりも40代以下で悪い状態であることがわかった。

  • 「感染拡大の抑止より経済活動の活性化を優先する政策の推進」を賛成する人は28%、反対する人は18%、どちらでもないは42%となり、相対的には、感染症対策重視よりも経済対策重視を支持する人の方が多いことがわかった。感染症への恐怖を頻繁に感じている人は感染症対策重視の傾向があり、また、飲食業・宿泊業では、所得が減少し続けている一方、感染症対策を望む傾向がみられた。


■目次
I.調査結果
第1部 テレワーク
1.テレワーク利用率
2.テレワークの利用頻度と時間
3.テレワークによる仕事の効率の変化と障害
4.テレワークに関する仕事、生活、考え方の変化
5. ICTツールの活用状況
6.新型コロナウイルスの感染拡大後の組織の変化

第2部 仕事や生活に関わる変化
7.仕事や生活に関わる変化
8.メンタルヘルス
9.新型コロナウイルスの感染拡大後の意識の変化
10.消費行動のデジタルシフト
11.政府の政策に対する賛否

参考文献
II. 調査概要
参考資料


■調査概要
調査方法:インターネット調査(スクリーニング調査・本調査)。回収目標数を10,000サンプルとして、これまでの調査と同様の方法で、スクリーニング調査、割付を行ったうえで、配信・回収した。1
調査対象:
(ア)第1回、第2回調査の回答者
第1回調査、第2回調査の回答者の合計である14,247サンプル全てを調査対象とした。
(イ)第3回調査から参加する就業者
回収数:10,523件、うち、第1回、第2回調査からの継続サンプルによる回答9,201件(継続回答率:第1回調査、第2回調査の回答者14,247サンプルの64.6%)、第3回調査からの新規サンプルによる回答1,322件
調査期間:2020年12月8日(火)から12月21日(月)
調査票:ご要望に応じて提供可


■研究体制
大久保 敏弘   慶応義塾大学経済学部教授/NIRA総研 上席研究員
加藤 究     フューチャー株式会社 シニアアーキテクト/NIRA総研 上席研究員
神田 玲子    NIRA総研理事・研究調査部長
井上 敦     NIRA総研研究コーディネーター・研究員
関島 梢恵    NIRA総研研究コーディネーター・研究員
増原 広成    NIRA総研研究コーディネーター・研究員


<関連頁>
感染症対策か経済対策か ―国民はコロナ対策の現状をどう考えているのか?-」(オピニオンペーパーNo.56)
コロナショックが加速させる格差拡大―所得格差とデジタル格差の「負の連鎖」―」(オピニオンペーパーNo.53)
テレワークを感染症対策では終わらせない―就業者実態調査から見える困難と矛盾―」(オピニオンペーパーNo.47)
第3回テレワークに関する就業者実態調査(速報)
第2回テレワークに関する就業者実態調査報告書(詳細版)
第2回テレワークに関する就業者実態調査(速報)
第1回テレワークに関する就業者実態調査(詳細版)『新型コロナウイルスの感染拡大がテレワークを活用した働き方、生活・意識などに及ぼす影響に関するアンケート調査』に関する報告書
第1回テレワークに関する就業者実態調査(速報)『新型コロナウイルスの感染拡大がテレワークを活用した働き方、生活・意識などに及ぼす影響に関するアンケート調査』


1 第1回調査では、全国の15歳以上の就業者を母集団とし、株式会社日経リサーチの提携モニターを対象にスクリーニング調査を実施し、就業者に該当する者のみが回答した。2019年度の総務省『労働力調査』の結果に基づき、性別、年齢(6区分)、地域(5区分)に応じて割り付け、回収目標数の10,000 サンプルとなるよう配信・回収を行った。

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