2015.01.19オピニオンペーパーNo.13社会保障改革しか道はない土居丈朗 鶴光太郎 井伊雅子 小塩隆士 西沢和彦 柳川範之2020年度に基礎的財政収支を黒字化するという目標は、実現にほど遠いにもかかわらず、それを達成するための具体策を、政府は何も示していない。財政の現状をみると、社会保障支出は上昇し続けている一方で、非社会保障支出は諸外国と比べても最低水準であり、その削減余地は限られている。財政健全化のためには、社会保障における過剰な支出の削減や効率化への追及へと目を転じざるを得ない。削減のための具体的な方策を議論することが何よりも肝要である。詳細を見る
2014.12.19オピニオンペーパーNo.12中核層の時代に向けて 宇野重規 谷口将紀 牛尾治朗21世紀における日本の長期的指針を模索するためには、日本の歴史と文化を振り返りながら、「日本とはいかなる社会なのか」を問い直す必要がある。また、地域では少子化や高齢化が進み、孤独化や社会的排除の問題も深刻になっている。こういった「ローカルな場」における、政治や行政の集中と分散の新たな組み合わせと、それに見合った経済構造の実現が重要である。これらの課題を、今あらためて考えた。詳細を見る
2014.09.25オピニオンペーパーNo.1175歳まで納税者になれる社会へ柳川範之わが国の年金は危機的状況にあり、高齢者の働き方の抜本的な改革が急務である。昔と比べ体力も就業意欲も高い今の60代、70代の活力を生かし、75歳まで納税者となれる社会を構築すべきだ。高齢者の就業率を高めるためには、高齢者の多様性を認識することだ。体調面に不安を抱える人もいる。それぞれの体調や環境に合わせた働き方ができるような制度および社会システムを構築していくことが必要だ。詳細を見る
2013.06.05オピニオンペーパーNo.10「中核層」軸に信頼社会築け牛尾治朗21世紀における日本の長期的指針を模索するためには、日本の歴史と文化を振り返りながら、「日本とはいかなる社会なのか」を問い直す必要がある。また、地域では少子化や高齢化が進み、孤独化や社会的排除の問題も深刻になっている。「ローカルな場」における、政治や行政の集中と分散の新たな組み合わせと、それに見合った経済構造の実現が重要である。さらに、それを可能にする政治のあり方を考えなければならない。これらの課題を、今あらためて考えた。詳細を見る
2013.03.25オピニオンペーパーNo.9東北から生まれる日本の新たな成長柳川範之 神田玲子総合研究開発機構、東京大学、日本経済新聞社は、2013年3月8日、シンポジウムを共同で開催し、東日本大震災後の被災地の復興策について議論した。そこでの議論を踏まえ、東北の被災地復興にあたっては、農業・漁業をその基盤とすることを、我々は提案する。農業・漁業の6次産業化を図り、食品加工等も含めた食品産業の一大拠点とする。また、生活者視点に立った、中世の都市のようなコンパクトなまちづくりや、医療と福祉の連携を進めるべきだ。詳細を見る
2012.09.20オピニオンペーパーNo.8多様な働き方が、あたらしいセーフティネットをつくる柳川範之正社員ならば安心という時代は終わった。世界経済が急速に変化する昨今、大企業すらいつ経営危機に陥るかわからない。求められるのは、 職場を変えても一人ひとりが生き生きと働ける社会を構築することであり、 そのためのセーフティネットを社会全体で作り上げることである。それには、 人生のいつの時点でも時代の変化に即した学び直しが出来ることが重要となる。閉塞感漂う日本の雇用状況を打開するための新しい雇用とセーフティネットのありかたを提示する。詳細を見る
2012.08.24オピニオンペーパーNo.7電力システム改革の課題伊藤元重2011年3月の東日本大震災および福島原発事故以降、電力システムの改革に関する議論は国民の大きな関心事項となった。しかし、一口に「改革」といっても、やみくもに規制緩和をすれば良いわけではない。必要な規制は強化しつつ、市場の活力を生かす制度を設計することが求められている。本稿では、現在の日本の電力システムが抱える問題点を明らかにし、あるべき電力市場の姿を考察した上で、電力システム改革の方向性を指し示す。詳細を見る
2012.01.18オピニオンペーパーNo.6なぜTPPなのか伊藤元重TPPへの参加を巡って国論を二分する論争が行われたが、正確な情報や分析に基づいた本質的な議論が行われたとは言い難い。TPPなどの地域経済連携はWTO体制を補完し、より深い経済統合の実現を目指すものであり、日本の成長戦略の中核となるものである。本稿では、国際通商システムの視点から「なぜTPPなのか」を解説し、日本がTPPに背を向ける選択はあり得ないことを論じる。詳細を見る
2011.10.28オピニオンペーパーNo.5歪みが制御不能になる前に財政の再建を伊藤元重日本政府の抱える債務残高は世界の主要国の中でも際立って高い水準にあるが、国債の利回りは歴史的に見ても極めて低い水準で安定している。しかし、これにより経済の「活断層」には刻々と歪みが蓄積されており、ある時点でそれが撥ねて「地震」が起これば、日本の金融システムひいては経済社会全体に深刻な悪影響をもたらすことが懸念される。活断層の歪みが制御不能になる前に、着実に財政再建を実行すべきことを提言する。詳細を見る
2011.10.18オピニオンペーパーNo.4日本の金融システムに隠されたリスク星岳雄リーマンショックや欧州債務危機の発生により欧米諸国の金融システムが動揺をきたしたのに対し、日本の金融システムは一見安定しているかに見える。しかし、日本の金融システムが内包する信用リスクや利子率変動リスクは、震災からの復興を目指す日本経済に思わぬダメージをもたらす可能性もある。このようなリスクの顕在化を回避するために、直ちにとるべき対策について提言する。詳細を見る