2023.12.01 AI・ビッグデータ わたしの構想 No.68 半導体戦略の成否が国家の未来を決める 金丸恭文 大野敬太郎 金指壽 藤井公雄 太田泰彦 若林整 米中対立を背景に台湾有事も懸念される中、重要物資である半導体の国家戦略が問われている。経済安全保障の観点から、日本の半導体戦略はどうあるべきか。再編が進む中で、日本は有利な立ち位置をどうつくるのか。政策当局者、実務家、ジャーナリスト、研究者など、第一線で活躍する識者に聞いた。 詳細を見る
2023.10.31 AI・ビッグデータ雇用・人材育成 論文 NIRAワーキングペーパーNo.6 技術革新と政策需要との関連性 井上敦 技術革新はどのような政策需要と関連するのか。NIRA基本調査によれば、技術革新による失業不安を有する人は46%、就業期待を有する人は30%だった。また前者は所得再分配や雇用支援、生活支援を支持し、平等社会を望み、ポピュリスト態度が強い傾向がみられ、後者の人々は雇用支援を支持し、競争社会を望み、学習や転職に積極的で、政府不信や投票棄権意思は弱い傾向があった。こうした政策需要に適切に対応し、政治的分断を回避することが重要だ。 詳細を見る
2023.09.29 金融 研究報告書 キャッシュレス決済実態調査2023(速報) NIRA総研 政府は近年、キャッシュレス決済の推進に取り組んでいる。その進展状況を正確に把握するべくアンケート調査を実施したところ、個人の消費におけるキャッシュレス決済比率は70.6%に達したことがわかった。5年前に行った同調査の結果と比べると、18.9%ポイントの増加だ。この結果は、従来の統計に含まれない銀行口座間送金なども考慮している。現状をしっかりと分析し、キャッシュレスに関わる今後の課題を見極めて議論することが重要だ。 詳細を見る
2023.08.17 組織・社会変容 研究報告書 これからの働き方に関する就業者の意識 水島治郎 翁百合 関島梢恵 成長産業への労働移動が課題とされる現在、労働者は自身の働き方やスキルアップ、労働市場モデルについて、どのように考えているのか。アンケート調査を実施し、日本、アメリカ、スウェーデンモデルを特徴づける論点を読んだ上で回答してもらったところ、多くの人は雇用が安定している日本型の労働市場モデルを望んでいるものの、若者を中心に、転職によって賃金等の条件や待遇の改善を図ろうとする意識の変化が起きていることが明らかになった。 詳細を見る
2023.07.25 組織・社会変容雇用・人材育成 NIRAオピニオン No.70 失業なき労働移動を実現するために 翁百合 水島治郎 グローバル時代にふさわしい活力ある雇用社会への転換が求められている。切り札となるのは「失業なき労働移動」だ。リスキリング教育を伴うことによって賃金を上げる方向で移動できるという視点を持ち、労働移動を積極的にとらえることが必要である。労働者が主体的に希望する仕事を選び、望む人が移動できる社会を目指す。これは政労使の共通の見解であり、産官学や地域の関係者も含めて、実現に向けた共通のビジョンを描くことが大切である。 詳細を見る
2023.07.03 AI・ビッグデータ組織・社会変容雇用・人材育成 研究報告書 デジタル技術利用に関する企業調査(速報) 大久保敏弘 NIRA総研 人工知能の進歩により、企業では組織的な変革が起きつつある。人工知能を利用している企業にその利用理由を聞いたところ、多くの企業が、自動化・省力化、業務効率・生産性を挙げた。また、労働者や仕事への影響として「変化なし」と答える企業が最多だったが、ルーティン業務を行う労働者数の減少、労働者全体の仕事効率の向上、企業の知識ストックの向上も、比較的多くみられた。人工知能が企業活動に及ぼす影響は、業務内容による違いが大きい。 詳細を見る
2023.05.19 AI・ビッグデータ組織・社会変容 NIRAオピニオン No.66 大きく前進するデジタル経済をどう計測するか 大久保敏弘 デジタル経済が浸透するなか、無料のデジタルサービスを経済活動としてどう捉えるか。「デジタル経済の計測」が国内外で議論されている。企業がデジタルサービスを有料化した場合の市場規模を消費者の支払い意思額から試算すると、10種類のデジタルサービスでおよそ9,000億円程度となった。正確な統計がなければ国の現状はわからず、統計の衰退は国の衰退につながる。既存統計を維持しつつ、デジタル経済を計測する新たな統計の構築が喫緊の課題だ。 詳細を見る
2023.03.03 組織・社会変容雇用・人材育成 NIRAオピニオン No.64 副業としてのギグワークはなぜ広まらないのか 大久保敏弘 コロナ禍を契機に、ネット経由で単発のサービスを提供する「ギグワーク」への関心が高まっている。労働力不足が進む日本社会で新しい働き方を健全に発展させられるかの分水嶺だ。就業者実態調査の結果によると、副業としてのギグワーク経験がある就業者は全体の4%で、本業の所得補填の色合いが強い。ギグワークで働くことを、より前向きに考えられるようにするには、企業の意識改革やスキルの正当な評価、マッチングプラットフォームの改善が課題だ。 詳細を見る
2023.02.10 組織・社会変容 わたしの構想 No.64 DAOの世界をけん引する先駆者の期待と懸念 宇野重規 高木聡一郎 吉川絵美 赤澤直樹 若林恵 竹内春華 ブロックチェーン技術によって、これまでの組織のあり方や意見の合意方法が大きく変わろうとしている。Web3.0の主軸となるのが、分散型を意味するDecentralizedと、自律を示すAutonomousの両方の性質を合わせもつ、DAOという新しい組織形態だ。DAOが私たちの社会や経済にもたらす意義や可能性は何か。予想される課題は何か。情報社会やブロックチェーン技術に精通する専門家に聞いた。 詳細を見る
2022.10.31 組織・社会変容 わたしの構想 No.62 不確実性への対応を社会実装せよ 金丸恭文 合原一幸 北村正晴 潮俊光 高橋寿一 ミリアム・テシュル 自然災害やパンデミック、また、システム異常による大規模障害など、これらは、社会や企業の存続に深刻な影響を与えかねない「不確実な事象」といわれる。果たして、想定外といえる事象を予見することは不可能なのか、不確実な出来事に備えるための手法は何か。その手法をより効果的にするため、平時から行うべきことは何か。伝統的な学問の域を越えて不確実性を乗り越えようとする試みが行われている。不確実性に挑む専門家の取り組みを聞いた。 詳細を見る